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破壊の衝動は創造の衝動でもある、とは言え

「変化の激しい時代において、新たな価値を創造していく力を育成するために、高大接続改革の取り組みを進めています。」(文部科学省のホームページ_トップ>教育>大学・大学院、専門教育>高大接続改革

 

「新たな価値」を「創造」するべく、「大学入試センター試験」を廃止し、「大学入学共通テスト」を導入する。この新テストには数学と国語で記述解答問題を設定し、英語においては、「読む」・「聞く」・「話す」・「書く」の4技能の力を測るべく、民間の英語試験も導入する。

 

これに対し、東京大学が異を唱え(東京大学ホームページ_HOME>入学案内>学部入学>2020年度(2021年度入学者選抜)以降における入学者選抜方法の検討について_9月25日)、はたして全国の大学は、この新試験の取扱いをどうするのだろう、と注目されています。

 

これまでウチの大学は、文科省さんの指示で、ウチの大学が創造したい価値を「アドミッション・ポリシー」としてはっきりと示し、「センター試験」で測りたい学力と、個別入学試験(いわゆる「2次試験」)で測りたい学力を分けて、入学者選抜を行ってきたんですよ。それをいきなり「新しい価値」という具体性のないことばだけを掲げて、「『センター試験』に相当する1次試験で読解力・記述力だけでなく、英語の4技能能力も測ります、受験生にとって受験の公平性が損なわれる可能性がゼロとは言い切れませんが、各大学、入学者選抜に新試験を導入してください」、なんて言われても、無条件にすべて受け入れますというわけにはいかないじゃないですか、そうですよね?……ということです、すごく単純に言うと。

 

破壊されたあの女の子、ちょうど半分、しかも赤いハート型の風船が描かれた部分とちゃんとつながったままで、きれいに縦に裁断されたあの絵画は、あの事件によって、あの形で、落札者に新たな資本主義的な価値を生み出したことでしょう(ピカソが言った「価値」を生んだのかどうかはよくわかりません)。

 

しかし、2020年以降の数年間で破壊(あえてこの言葉を使います)されるのは、描かれた女の子ではなく、60万人近い受験生(の時間)です。60万人の若者の時間を破壊して、どこかで別のだれかが利益を手にするなど許されません。受験勉強という暗い苦しみの時間を宙づりにせず、「彼らの新しい価値」へ接続していくために、文科省も各大学も、受験生以上にまだまだ苦しまなければなりません。

もちろん私たちも、彼らのすぐそばで、彼らといっしょに悩み、考えつづけます。

プロフィール

Author:高木のせんせい
知多市、常滑市に校舎展開をしている進学塾高木ゼミのブログです。
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