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かへりみれば

何年前だったか忘れてしまいましたが、ミヒャエル・エンデというドイツの作家が日本のある新聞に寄せた文章に、次のようなエピソードが取り上げられていました。

中央アメリカに探検にやってきたとある調査隊が、現地のネイティヴアメリカンたちをポーターとして雇った。初日から4日、彼らはみな従順でよく働いてくれたので、調査隊の計画通りにことが運んだ。
ところが5日目、彼らは車座になって地面に座り込んだまま動かなくなってしまった。調査隊は賃金アップを提案したが、彼らは黙ったまま動かない。叱ってもだめ。ついに調査隊は武器を持ち出して彼らを脅した。しかし、彼らはやはり、黙って座りつづけたのである。
日程には大幅な遅れが生じたが、調査隊はことの推移を見守るほかなかった。

するとその二日後、だれが命じたわけでもなく、だれが号令をかけたわけでもないのに、彼らは一斉に立ち上がると、荷物を担いで歩き出した。賃金アップを要求することも、仕事の軽減を訴えることもなかった。
ただ、「はじめの歩みが早すぎたのでね、わたしたちの魂があとから追いつくのを待たねばならなかったんだ」とだけ答えた。

「ハッピーマンデー制度」。
自分たちの欲望に「時」を合わせてしまおうという制度ですね。
のろのろ歩きの魂など振り捨ててしまって、迅速機敏な魂を人工的に造り出すことも厭わない世界に、わたしたちは生きている・・・・・・そんな気がします。

「受験」という大がかりな「制度」の日が近づいています。
その先にあなたが待ち望んでいるのは何でしょう?
その先であなたを待ち受けているのは何でしょう?
あなたの後ろにとり残されているのは何でしょう?
待たなければならないものはありませんか?


かへりみればひと日まちゐし栗の飯   森澄雄

時の流れはどうしようもありませんが、こういう心が消えてゆく気がして・・・・・・、寂しいことです。
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Author:高木のせんせい
知多市、常滑市に校舎展開をしている進学塾高木ゼミのブログです。
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